ブログ風日記 

    たいけんどう にはまって

         安達峰一郎博士DXプロジェクト

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    初めてのスキャン

    というわけでいよいよ對賢堂蔵書のデジタル化作業が始まることになった。
    4冊のうちどれから始めようかと蔵書を手に取り恐る恐るページをめくっていたが、ふと二宮金治郎のことを思い出した。
    薪を背負いながら金治郎少年が読んでいたのは「大學」だった。
    そこで記念すべきデジタル蔵書の第一号は「大學」に決まった。

    「だいぶ年期が入っているなあ。いつ頃の書物だろう?」

    ページをめくると表紙の裏の右下に

    「髙舘村九左衛門小・・・文久三年九月十日」

    と筆で書いてあった。

    「文久三年九月十日」って何年前だろう?

    調べてみた。

    webで「文久3年9月10日⇒1863年10月22日」とあった。
    グレゴリオ暦に換算すると日時がずれるようだ。
    季節的に稲の刈入れが終わったころかもしれない。
    そんな中で九左衛門氏が筆をとり一筆記したのかもしれないと思うと、江戸時代にタイムスリップしてしまいそうな感覚になる。
    今から162年も前の秋の風景だ。

    そんなこんなで一向にスキャンが進まない。
    夕暮れ近くになってきてようやくパソコンにスキャナーをつないでとりあえず1ページやってみることにした。

    「えーと、まずは静かに表紙を開いてスキャナーの面にページが斜めにならないようにあててと・・・」
    「条件は・・・。とりあえず写真モードで300dpi、明るさとコントラストと彩度などは標準モードで・・・・」

    ととりあえずやってみた。

    そんなこんなの連続でどうにか蔵書と同じような黄色味がかった色合いのページにコントラストのある炭文字が浮かびあがるようにスキャンができるようになった。
    以後、虫食い穴、伸びなくなったしわ、黄ばみすぎて読めなくなった文字、破れそうに薄くなったページなどなど、蔵書との長~い根比べが始まった。(続く)
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    (次回) 5「人事異動でメンバーがリセットに」

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