卒業生のこころをまとめるプラットフォーム型バーチャルホームページ

VR鶴城”構想に関する研究

佐藤義雄 令和6年4月11日脱稿

趣 旨

2025年4月、学校統合により県立米沢工業高校がなくなり、同窓会入会者もなくなることから、同校同窓会「鶴城工親会」は2024年1月30日に本部常任理事会を開催し新高校開校後の同窓会の活動について以下の方針を決定した。

会員名簿情報の整備・保管は継続。  

会員の親睦を図るための連携活動は継続  

会費の徴収は行わない。残金による最小限の業務とする。

支部・各科OB会への本部としての出席・参加はしない。

会報の発行は令和8年度以降は行わない。

そこで、本研究では、②③⑤に対応したホームページ活用による持続可能な同窓会活動案を提案し、それを実証的に検討する。なお本研究は工業科生徒の探究型学習教材としても魅力あるテーマとなっている。学校側にも紹介し生徒の参加を仰ぎたい。

1 研究テーマ

「会費ゼロの新しい同窓会活動を目指す完全独立型地域情報発信ホームページ、卒業生のこころをまとめるプラットフォーム型バーチャルホームページ、参加型チーム運営によるブログ風ホームページ”VR鶴城”の開発」

(キャッチコピー)

 応援しよう わが母校 (貢献) ←統合後は元母校

 語り合おう わが青春 (親睦)

 共に歩もう わが友と (連帯感)

VRVirtual Reality(コンピュータにより作られた仮想現実・仮想空間の意)の略語

2 研究者 佐藤義雄

3 研究目的(課題認識とソリューション)

取り上げる課題 : 同窓会の役目は何か から 出発しよう

母校貢献 → 統合により20254月母校消滅 →新高校工業科生徒への貢献をどうするか

会員親睦 → 本部としての企画(総会時の懇親会など)はしない →次善の策はないか

機関紙発行→ しない → 会員への情報提供をどうするか

会員名簿の管理→継続(卒業生なし。会員の消息調査は中止)

 誰がどこに保管するか(鶴城会館の使用権は新同窓会組織に移行?)

 サラトの名簿委託管理料はいつまで発生するのか?

課題解決の方法と期待される成果

VR化で経費の節減、会務の軽減のファブレス体制➡持続可能な同窓会運営(みんなで持ち寄りみんなで運営)

・ 会費を徴収しないので、予算・決算・総会承認・会務会計報告書(機関紙)の作成・郵送などが不要。

・ 会務をデジタル運用(業務のDX化)するため、電話、紙文書発送による連絡・調整が不要。

・ ホームページ利用により、会員への迅速な情報発信・各種連絡の費用負担なし(各地支部から情報発信の要望多い)。

残された課題

会員からの意見・要望の受け方・対処の仕方。名簿管理以外の同窓会としての意思決定の方法(機構の見直し)。

4 研究期間 2年間(2024.42026.3

stage 1 → 20244月~6月 ホームページ開設チームの編成と開設、仮運用の準備(研究協力者を募集する)

stage 2 → 20247月~翌年3月 ホームページ仮運用(活動は以下の①~③)と評価

四季のたより(取材:地域のようすを含む)

生徒の活躍(取材:主に同窓会として関わった内容)

会員の活動(研究に賛同し掲載希望があったもの。営利目的を除く)

stage 3 → 2025年4月~翌年3月 通年のテスト運用(stage 2 の検証)と有効性の評価、報告書の作成と公開

進捗状況は随時ホームページで公開する

5 研究費用

必要機材と想定している費用は以下のとおり。徹底して費用負担を抑えることも研究事項になっている。

必要があれば研究協賛金(寄付)を募りこれに充てる。

webサーバー設置費用:開設初期費用約1700+138×24か月の借用契約→無料版はセキュリティ認証なし。

使用ソフトウェア  :すべてライセンスフリーのソフト(持続可能の実現)→経費ゼロ

使用機材(pcなど) :研究者所有のパソコン・スマホと通信環境を借用→経費ゼロ

消耗品(紙・インクなど):オールデジタル化のため不要→経費ゼロ

取材行動費(研究者自己負担)

共同研究者打合せ  :E-mail(記録保持)、zoom等使用→立ち上げ期を除き経費ゼロ

寄付金の扱いは、チーム代表名の現金カードを作成し入出金管理する。独自の収支簿をexel形式で作成する。

6 研究成果の発展活用

鶴城工親会に提言し新規事業として採用された場合は、上記4の活動に加え以下の3点の実施を検討する。

鶴城工親会に関する歴史資料をデジタル化して集積

デジタル化した資料をホームページに掲載し会員だれしもがアクセスできるVR鶴城ホームページを実現する

その際、持続可能なホームページ運営となるよう維持経費、人員、運営指針を策定する。 

7 研究方法

掲載資料の範囲は私的研究のため以下の範囲とする。

・独自取材(著作権を有する1次資料)

・公開資料で著作権者からホームページ掲載の許諾を得た資料)

公開の範囲:閲覧を制限するため、研究協力者(モニタ含む)に共通のIDとパスワードを発行・使用する。

ホームページの開発と運用ソフト(作業のDX化)

・ワープロによるHTML文書作成

FTPソフトによるホームページ文書管理

zoomによるweb会議。

・メーリングリストを作成し、伝達情報の共有・透明化

・規約および活動指針を定めホームページに公開する

スマホからの閲覧に対応した簡易型ホームページとする

・閲覧の手軽さを重視(いつでも、どこでも、だれでも気軽に閲覧)

・費用・人員・技術レベルで無理のない持続可能な取り組みとするため簡素なホームページを内製化する。

8 研究の評価と残された課題の検討

8-1 評価 趣旨の②③⑤について聞き取り取材し。「3 研究目的」の②の達成度を評価する。

8-2 残された課題の検討

本研究の成果を踏まえ、会員間の交流を一層深める観点から以下の項目について研究を進める必要がある。

ホームカミングデーの企画(参加は自己負担)

従前の総会に代わるものとして以下を1日企画として実施。

・母校の一日見学(母校の協力)

・会員による生徒のための最新技術等の講演(母校と共同開催、講師の費用?)

・希望者による会員相互の懇親会(事前予約、会費制)

母校への貢献 ←(経費は都度寄付金等で対応)

・母校の要請による講演等協力(先輩と語る会、講師の費用?)

・生徒会活動、学習成果全国発表などの活動支援・応援(予算措置がないもの)

・先輩が働く企業訪問(生徒の企業調査支援事業として。取材内容はホームページに掲載)

鶴城工親会との交流促進事業にもなる(会費は求めないので体文との競合なし)。具体策は学校側と相談。

・その他(今後学校側と相談)

ホームページの運用規約に定める項目の検討

・代表 1名(無報酬) 1期2年、最長通算2期4年まで(後継者育成のため)

・運営スタッフ ボランティア型(無報酬とするが、時給手当も検討)

・事務局 代表と運営スタッフとで構成する

・会員 鶴城工親会会則に定める会員

・経費 寄付及び運用の公開(会費は徴収しない←現在の方針)

都度寄付方式を採用(方法と現金の扱いは要検討、現在の本部会計から助成を受け原資とすることも検討)

・活動の公開(現在、運営規則、日誌等諸帳簿、施設借用・雇用契約等が公開されていないので)

ホームページ運用のセキュリティ

・セキュリティ認証付きのホームページとする(htps://

・個人情報保護法、著作権法を順守する(ホームページ作成チームとは別にチェックチームを設置)

掲載許諾申請の形式の決定(鶴城工親会長名で申請、ホームページの運用規定も作成・添付)

 個人情報、肖像権、複製権、再配布権などクリアすべき事項が多い。

・会員情報の所有:ホームページ作成に特化した作業のためチームでは所有しない(必要ない)。

・アクセスに関する履歴は収集しない。

・試行期間は会員共通のIDとパスワードによる閲覧者制限を行うが、公開後は著作権との関係で整理が必要。

【参考】

想定する評価版のホームページを機関紙「鶴城2023」をもとに作成中。